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■六連島の歴史・海水浴場

 六連島西教寺岡本氏の経営監督の下に明治四十一年夏より開設された海水浴場は、島の南岸にて汐流緩慢風光穏健な所に一千坪の浴場と温浴の設備もある。

 それで、毎日五回汽船太郎丸(八トン)を往復させ、竹崎、竹の子島へも寄港し、下関西南部巴組肥後又回漕部で切符を発売して居る。

 片道二十二銭、入浴料は一人七銭として、帽・チョッキ(婦人に限る)、サルマタ・手拭い・バンドの品々は無料で貸与している。

 更に和洋酒菓子類煙草等から弁当(上等二十五銭・普通十五銭)、洋食の需に応じている。

 猶、同島の名産の雲丹、さざえのツボ焼、芋の粉羊羹などのお土産の依頼にも応じるようになって居る。

 それから、釣船を出す様の設備もある。道具、餌一切揃、船頭一人付一隻借切一日七十銭、同乗合(四五人位)一人十五銭右同様にて磯刺の依頼にも応ずる。これは
同場にて依頼するがよい。最も天候の模様によっては多少の増銭を要求すると云うがとかく良い思いつきである。

 これを彦島あたりにてやると、同地の二倍乃至三倍にも費用を要する。朝七時半に下関を発して三十五分位で六連島に到着する。午後六時六連島発の船舶によって微風爽々小戸の瀬戸に入ば得も言われぬ景である。小亭の設備は三、四ヶ所あり、更に建築さるるそうである。

 又、都合により一泊を望まるるものは同浴場に依頼せば十二、三位の宿泊は出来ると云う。追って設備を完成する筈なり。

(『硯海の楽土』)




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