株式会社 エミ アクアジャンクション 小川もこ
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 投稿番号:100356 投稿日:2002年08月25日 17時22分24秒  パスワード
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宿題
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コメントの種類 :質問  パスワード

今、平家物語の中の大原御幸の品詞と活用形さらに口語訳の宿題をやってるんだけど、全くわかりません!どなたか教えてもらえませんか?これがわからないとテストが全滅しそうなんです!!!お願いします。

[1]服部 明子さんからのコメント(2002年08月26日 01時33分17秒 ) パスワード
  

学校の近くの本屋さんに古典を解説した本が売られてますよ。
多分今でもこういう本はあるはずです。
古典の解説本のコーナーで1冊購入していらっしゃれば良いのです。
本屋さんで聞いてください。

古典が分からないという事は外国語も分からないという事になりますから
日本の中世はしっかり読んで下さい。

古典が読める=外国語が分かる=つまり国語力があるという意味になります。
国語力があれば英文和訳も出来るという事ですから受験で助かります。

しっかり勉強なさって下さいね。
[2]さんからのコメント(2004年11月16日 01時10分18秒 ) パスワード

やっぱり日本語は複雑で難しいから英語の方が断然分かりやすいと思います。
それに古典なんて実際話すわけでないので、英語のように普段聞くこともほとんどなく耳で覚えることもできません。ただ英語は量がかなりあります。古典もやるべきことは結構あるけれど英語と比べたら断然少ないです。(専門家が勉強するくらい深くやるのだったら別かも。)

とにかくしっかりやりましょう。(謎)
[3]今市屋平右衛門の子孫さんからのコメント(2004年11月16日 22時57分49秒 ) パスワード
URL=http://www.cometweb.ne.jp/ara/

参考になりますかどうか解りませんが、「高野本」を単語に区切った物です。
後日公開予定の平家物語協会版「総索引」本文篇の試作β版より 引用

底本通りに改行しています。
/の後は、助詞、助動詞です。
『大原(おほはら)御幸(ごかう)』S1303
\○かかり/し-程(ほど)/に、\文治(ぶんぢ)-二年(にねん)/の\春(はる)/の\比(ころ)、\法皇(ほふわう)、\
建礼門院(けんれいもんゐん)\大原(おほはら)/の\閑居(かんきよ)/の\御(おん)-すまゐ(すまひ)【住ひ】、\御覧(ごらん)
ぜ/まほしう\おぼしめさ【思し召さ】/れ/けれ/共(ども)、\きさらぎ【二月】
\やよひ【弥生】/の\程(ほど)/は\風(かぜ)\はげしく、\余寒(よかん)/も\いまだ
\つきせ【尽きせ】/ず。\峯(みね)/の\白雪(しらゆき)\消(き)え-やら/で、\谷(たに)/の\つらら/も
P12151
\うち-とけず。\春(はる)\過(すぎ)\夏(なつ)\きた(ッ)/て\北(きた)まつり【北祭り】
/も\過(すぎ)/しか/ば、\法皇(ほふわう)\夜(よ)/を\こめ/て\大原(おほはら)/の
\奥(おく)/へ/ぞ\御幸(ごかう)\なる。\しのび/の\御幸(ごかう)/なり
/けれ/共(ども)、\供奉(ぐぶ)/の\人々(ひとびと)、\徳大寺(とくだいじ)・\花山[B ノ]院(くわさんのゐん)・\土御門(つちみかど)
\以下(いげ)、\公卿(くぎやう)\六人(ろくにん)、\殿上人(てんじやうびと)\八人(はちにん)、\北面(ほくめん)\少々(せうせう)\候(さぶらひ)(サフラヒ)/けり。\
鞍馬(くらま)どをり(くらまどほり)【鞍馬通り】/の\御幸(ごかう)/なれ/ば、\彼(かの)\清原(きよはら)の-深
養父(ふかやぶ)/が\補堕落寺【*補陀落寺】(ふだらくじ)、\小野(をの)/の-皇太后宮(くわうだいこくう)/の\旧
跡(きうせき)/を\叡覧(えいらん)(ヱイラン)\あ(ッ)/て、\それ/より\御輿(おんこし)(ヲンコシ)/に\めさ/れ
/けり。\遠山(ゑんざん)/に\かかる\白雲(しらくも)/は、\散(ちり)/に/し\花(はな)/の
P12152
\かたみ/なり。\青葉(あをば)/に\みゆる【見ゆる】\梢(こずゑ)/に/は、\春(はる)/の
\名残(なごり)/ぞ\おしま(をしま)【惜しま】/るる。\比(ころ)/は\卯月(うづき)-廿日(はつか)-余(あまり)/の
\事(こと)/なれ/ば、\夏草(なつぐさ)/の\しげみ/が\末(すゑ)/を\分(わけ)-いら/せ
\給(たま)ふ/に、\はじめ/たる\御幸(ごかう)/なれ/ば、\御覧(ごらん)じ-
なれ/たる\かた/も\なし。\人跡(じんせき)\たえ【絶え】/たる\程(ほど)
/も\おぼしめし【思し召し】−しら/れ/て\哀(あはれ)/なり。\西(にし)/の\山(やま)
/の\ふもと/に\一宇(いちう)/の\御堂(みだう)\あり【有り】。\即(すなはち)\寂光
院(じやつくわうゐん)(シヤツクハウヰン)\是(これ)/也(なり)。\ふるう\作(つく)り-なせ/る\前水(せんずい)\木立(こだち)、\
よし-ある\さま/の\所(ところ)/なり。「\甍(いらか)\やぶれ/て/は、\
P12153
霧(きり)\不断(ふだん)/の\香(かう)/を\たき、\枢(とぼそ)\おち【落ち】/て/は\月(つき)\常
住(じやうぢゆう)(ジヤウヂウ)/の\灯(ともしび)/を\かかぐ」/とも、\かやう/の\所(ところ)/を/や
\申(まうす)/べき。\庭(には)/の\若草(わかくさ)\しげり-あひ、\青柳(あをやぎ)
\糸(いと)/を\みだり/つつ、\池(いけ)/の\蘋(うきくさ)\浪(なみ)/に\ただよひ、\
錦(にしき)/を\さらす/か/と\あやまた/る。\中島(なかじま)/の
\松(まつ)/に\かかれ/る\藤(ふぢ)なみ/の、\うら紫(むらさき)/に\さけ/る
\色(いろ)、\青葉(あをば)-まじり/の\遅桜(おそざくら)(ヲソサクラ)、\初花(はつはな)/より/も
\めづらしく、\岸(きし)/の\やまぶき\咲(さき)-みだれ、\八重(やへ)
\たつ\雲(くも)/の\たえま【絶え間】/より、\山郭公(やまほととぎす)/の\一声(ひとこゑ)/も、\
P12154
君(きみ)/の\御幸(みゆき)/を\まちがほ/なり。\法皇(ほふわう)\是(これ)/を
\叡覧(えいらん)(ヱイラン)\あ(ッ)/て、\かう/ぞ\おぼしめし【思し召し】−つづけ/ける。\
池水(いけみづ)/に\みぎは/の\さくら\散(ちり)-しき/て
\なみ/の\花(はな)/こそ\さかり/なり/けれ W095
\ふり/に/ける\岩(いは)/の\たえ間(ま)/より、\おち【落ち】-くる
\水(みづ)/の\音(おと)/さへ、\ゆへび(ゆゑび)【故び】\よし-ある\所(ところ)/也(なり)。\緑蘿(りよくら)
/の\牆(かき)、\翠黛(すいたい)/の\山(やま)、\画(ゑ)/に\かく/とも\筆(ふで)/も
\をよび(および)【及び】-がたし。\女院(にようゐん)/の\御庵室(ごあんじつ)/を\御(ご)らん
ずれ【御覧ずれ】/ば、\軒(のき)/に/は\蔦槿(つたあさがほ)\はひ【這ひ】-かかり【掛かり】、\信夫(しのぶ)-まじ
P12155
り/の\忘草(わすれぐさ)、\瓢箪(へうたん)\しばしば\むなし、\草(くさ)
\顔淵(がんゑん)/が\巷(ちまた)/に\しげし。\藜(れい)でう\ふかく
\させ/り、\雨(あめ)\原憲(げんけん)/が\枢(とぼそ)/を\うるほす/とも
\い(ッ)【言つ】/つ/べし。\杉(すぎ)/の\葺目(ふきめ)/も\まばら/にて、\時雨(しぐれ)
/も\霜(しも)/も\をく(おく)【置く】\露(つゆ)/も、\もる\月影(つきかげ)/に\あら
そひ/て、\たまる/べし/とも\見(み)え/ざり/けり。\
うしろ/は\山(やま)、\前(まへ)/は\野辺(のべ)、\いざさ-をざさ【小笹】/に\風(かぜ)
\さはぎ(さわぎ)【騒ぎ】、\世(よ)/に\たた/ぬ\身(み)/の\ならひ【習ひ】/とて、\うき
ふし\しげき\竹柱(たけばしら)、\都(みやこ)/の\方(かた)/の\ことづて/は、\
P12156
まどを(まどほ)【間遠】/に\ゆへ【結へ】/る\ませがき【籬垣】/や、\わづか/に\事(こと)-
とふ\物(もの)/とて/は、\峯(みね)/に\木(こ)づたふ【木伝ふ】\猿(さる)/の\こゑ【声】、\
しづ【賎】/が\つま木(ぎ)/の\をの【斧】/の\音(おと)、\これら/が\音信(いんしん)
/なら/で/は、\正木(まさき)/の\かづら\青(あを)つづら、\くる
\人(ひと)\まれ/なる\所(ところ)/也(なり)。\法皇(ほふわう)「\人(ひと)/や\ある、\人(ひと)/や\ある」
/と\めさ【召さ】/れ/けれ/共(ども)、\お(ン)(おん)-いらへ【御答】\申(まうす)\もの/も\なし。\はるか
/に\あ(ッ)/て、\老(おい)(ヲヒ)-衰(おとろへ)(ヲトロヘ)/たる\尼(あま)\一人(いちにん)\まいり(まゐり)【参り】/たり。「\女院(にようゐん)/は
\いづく/へ\御幸(ごかう)\なり/ぬる/ぞ」/と\仰(おほせ)/けれ/ば、「\この【此の】
\うへ【上】/の\山(やま)/へ\花(はな)\つみ/に\いら/せ\給(たま)ひ/て\さぶらふ【候ふ】」/と
P12157
\申(まうす)。「\さやう/の\事(こと)/に\つかへ\奉(たてまつ)る/べき\人(ひと)/も\なき
/に/や。\さ/こそ\世(よ)/を\捨(すつ)る\御身(おんみ)/と\いひ/ながら、\
御(おん)-いたはしう/こそ」/と\仰(おほせ)/けれ/ば、\此(この)\尼(あま)\申(まうし)/ける/は、
「\五戒(ごかい)-十善(じふぜん)/の\御果報(おん−くわはう)(ヲンクハホウ)[* 「御」の左に(ゴ)の振り仮名]\つき/させ\たまふ【給ふ】/に−\よ(ッ)/て、\
今(いま)\かかる\御目(おんめ)/を\御覧(ごらん)ずる/に/こそ\さぶらへ【候へ】。\
捨身(しやしん)/の\行(ぎやう)/に\なじかは\御身(おんみ)/を\おしま(をしま)【惜しま】/せ
\給(たま)ふ/べき。\因果経(いんぐわきやう)(イングハキヤウ)/に/は「\欲知(よくち)-過去(くわこ)(クハコ)-因(いん)、\見(けん)-其(ご)現在(げんざい)-
果(くわ)(クハ)、\欲知(よくち)-未来(みらい)-果(くわ)(クハ)、\見(けん)-其(ご)現在(げんざい)-因(いん)」/と\とか/れ/たり。\過去(くわこ)(クハコ)
\未来(みらい)/の\因果(いんぐわ)(イングハ)/を\さとら/せ\給(たま)ひ/な/ば、\つやつや
P12158
\御歎(おんなげき)(ヲンナゲキ)\ある/べから/ず。\悉達太子(しつだたいし)/は\十九(じふく)/にて\伽耶
城(がやじやう)/を\いで、\檀徳山【*檀特山】(だんどくせん)/の\ふもと【麓】/にて、\木葉(このは)/を
\つらね/て\はだへ【膚】/を\かくし、\嶺(みね)/に\のぼり/て
\薪(たきぎ)/を\とり、\谷(たに)/に\くだり【下り】/て\水(みづ)/を\むすび、\
難行(なんぎやう)\苦行(くぎやう)/の\功(こう)/に−\よ(ッ)/て、\遂(つひ)(ツヰ)/に\成等正覚(じやう−とうしやうがく)-し
\給(たま)ひ/き」/と/ぞ\申(まうし)/ける。\此(この)\尼(あま)/の\あり様(さま)/を\御
覧(ごらん)ずれ/ば、\きぬ\布(ぬの)/の\わき/も\見(み)え/ぬ\物(もの)/を
\むすび【結び】−あつめ【集め】/て/ぞ\き【着】/たり/ける。「\あの\有様(ありさま)
/にて/も\かやう/の\事(こと)\申(まう)す\不思議(ふしぎ)-さ/よ」/と
P12159
\おぼしめし【思し召し】、「\抑(そもそも)\汝(なんぢ)/は\いか/なる\もの/ぞ」/と\仰(おほせ)
/けれ/ば、\さめざめ/と\ない/て、\しばし/は\御返事(おんぺんじ)
/に/も\及(およ)ば/ず。\良(やや)\あ(ッ)/て\涙(なみだ)/を\おさへ【抑へ】/て\申(まうし)
/ける/は、「\申(まうす)/に\つけ/て/も\憚(はばかり)\おぼえ\さぶらへ【候へ】/共(ども)、\
故(こ)-少納言(せうなごん)-入道(にふだう)-信西(しんせい)/が\むすめ、\阿波(あは)/の-内侍(ないし)/と
\申(まうし)/し\もの/にて\さぶらふ【候ふ】/なり。\母(はは)/は\紀伊(き)/の-
二位(にゐ)、\さ/しも\御(おん)-いとおしみ(いとほしみ)\ふかう【深う】/こそ\さぶ
らひ/し/に、\御覧(ごらん)じ-忘(わすれ)/させ\給(たま)ふ/に\つけ/て/も、\
身(み)/の\をとろへ(おとろへ)【衰へ】/ぬる\程(ほど)/も\思(おもひ)-しら/れ/て、\今更(いまさら)
P12160
\せんかた-なふ(なう)【無う】/こそ\おぼえ\さぶらへ【候へ】」/とて、\袖(そで)/を
\かほ【顔】/に\おし-あて/て、\しのび【忍び】−あへ/ぬ\さま、\目(め)/も
\あて/られ/ず。\法皇(ほふわう)/も「\され/ば\汝(なんぢ)/は\阿波(あは)/の-内侍(ないし)
/に/こそ\あん/なれ。\今更(いまさら)\御覧(ごらん)じ-わすれ/ける。\
ただ\夢(ゆめ)/と/のみ/こそ\おぼしめせ【思し召せ】」/とて、\御
涙(おんなみだ)\せき-あへ/させ\給(たま)は/ず。\供奉(ぐぶ)/の\公卿(くぎやう)-殿上
人(てんじやうびと)/も、「\ふしぎ【不思議】/の\尼(あま)/かな/と\思(おも)ひ/たれ/ば、\理(ことわり)(コトハリ)
/にて\有(あり)/ける」/と/ぞ、\をのをの(おのおの)【各々】\申(まうし)-あは/れ/けり[B 「り」に「ル」と傍書]。\
こなた-かなた/を\叡覧(えいらん)(ヱイラン)\あれ/ば、\庭(には)/の\千種(ちくさ)[B 「千種」に「千草」と傍書]
P12161
\露(つゆ)\をもく(おもく)【重く】、\籬(まがき)/に\たおれ(たふれ)【倒れ】-かかり/つつ、\そとも【外面】
/の\小田(をだ)/も\水(みづ)\こえ/て、\鴫(しぎ)\たつ\ひま/も\見(み)え-
わか/ず。\御庵室(おん−あんじつ)(ヲンアンジツ)/に\いら/せ\給(たま)ひ/て、\障子(しやうじ)/を\引(ひき)-
あけ/て\御覧(ごらん)ずれ/ば、\一間(ひとま)/に/は\来迎(らいかう)/の\三尊(さんぞん)
\おはします。\中尊(ちゆうぞん)/の\御手(みて)/に/は\五色(ごしき)/の\糸(いと)/を
\かけ/られ/たり。\左(ひだり)/に/は\普賢(ふげん)/の\画像(ゑざう)、\右(みぎ)/に/は
\善導(ぜんだう)-和尚(くわしやう)(クハシヤウ)\并(ならび)/に\先帝(せんてい)/の\御影(ご−えい)(ゴヱイ)/を\かけ、\八軸(はち−ぢく)
/の\妙文(めうもん)・\九帖(くでう)/の\御書(ごしよ)/も\をか(おか)【置か】/れ/たり。\蘭麝(らんじや)/の
\匂(にほひ)/に\引(ひき)-かへ/て、\香(かう)/の\煙(けぶり)/ぞ\立(たち)-のぼる。\かの【彼の】
P12162
\浄名居士(じやうみやうこじ)/の\方丈(はうぢやう)(ホウヂヤウ)/の\室(しつ)/の\内(うち)/に\三万二千(さんまんにせん)/の
\床(ゆか)/を\ならべ、\十方(じつぱう)/の\諸仏(しよぶつ)/を\請(しやう)じ\奉(たてまつ)り
\給(たま)ひ/けん/も、\かく/や/と/ぞ\おぼえ/ける。\障子(しやうじ)
/に/は\諸経(しよきやう)/の\要文(えうもん)(ヨウモン)-共(ども)、\色紙(しきし)/に\かい/て\所々(しよしよ)/に
\おさ/れ/たり。\其(その)\なか/に\大江(おほえ)(ヲホエ)/の-貞基(さだもと)-法師(ぼつし)/が
\清涼山(しやりやうぜん)/に/して\詠(えい)(ヱイ)じ/たり/けん「\笙歌(せいが)\遥(はるか/に)
\聞(きこゆ)\孤雲[* 「■[*馬+瓜]雲」と有るのを他本により訂正][B ノ](こうん/の)\上(うへ)、\聖衆(しやうじゆ)\来迎[B ス](らいかう-す)\落日(らくじつ/の)\前(まへ)」/とも\かか/れ
/たり。\すこし\ひき【引き】-のけ/て\女院(にようゐん)/の\御製(ごせい)[* 「御」の左に(キヨ)の振り仮名]/と
\おぼしく/て、\
P12163
おもひ【思ひ】/き/や\み山(やま)/の\おく/に\すまゐ(すまひ)【住ひ】-し/て
\雲(くも)ゐ/の\月(つき)/を\よそ/に\見(み)/ん/と/は W096
\さて\かたはら/を\御覧(ごらん)ずれ/ば、\御寝所(ぎよしんじよ)/と\おぼし
く/て、\竹(たけ)/の\御(おん)-さほ(さを)/に\あさ【麻】/の\御衣(おんころも)(ヲンコロモ)、\紙(かみ)/の\御
衾(おんふすま)/な(ン)ど(なんど)\かけ/られ/たり。\さ/しも\本朝(ほんてう)\漢土(かんど)
/の\たへ/なる\たぐひ\数(かず)/を\つくし/て、\綾羅(りようら)(レウラ)-
錦繍(きんしう)/の\粧(よそほひ)(ヨソホイ)/も\さ/ながら\夢(ゆめ)/に\なり/に/けり。\
供奉(ぐぶ)/の\公卿(くぎやう)-殿上人(てんじやうびと)/も\をのをの(おのおの)【各々】\見(み)\まいらせ(まゐらせ)【参らせ】/し
\事(こと)/なれ/ば、\今(いま)/の\やう/に\おぼえ【覚え】/て[* 「で」と有るのを他本により訂正]、\皆(みな)\袖(そで)/を/ぞ
P12164
\しぼら/れ/ける。\さる-程(ほど)/に、\うへ【上】/の\山(やま)/より、\こき
\墨染(すみぞめ)/の\衣(ころも)\き【着】/たる\尼(あま)\二人(ににん)、\岩(いは)/の\かけぢ【掛け路】/を
\つたひ/つつ、\おり−わづらひ【煩ひ】\給(たま)ひ/けり。\法皇(ほふわう)
\是(これ)/を\御覧(ごらん)じ/て、「\あれ/は\何(なに)もの/ぞ」/と\御尋(おんたづね)
\あれ/ば、\老尼(らうに)\涙(なみだ)/を\おさへ【抑へ】/て\申(まうし)/ける/は、「\花(はな)
がたみ【花筐】\ひぢ/に\かけ、\岩(いは)つつじ【岩躑躅】\とり具(ぐ)し/て
\もた/せ\給(たま)ひ/たる/は、\女院(にようゐん)/にて\わたら【渡ら】/せ\給(たま)ひ
\さぶらふ【候ふ】/なり。\爪木(つまぎ)/に\蕨(わらび)\折具(をりぐ)し/て\さぶ
らふ/は、\鳥飼(とりかひ)(トリカイ)/の-中納言(ちゆうなごん)-維実(これざね)/の\むすめ、\五条(ごでうの)-
P12165
大納言(だいなごん)-国綱【*邦綱】卿(くにつなのきやう)/の\養子(やうじ)、\先帝(せんてい)/の\御(おん)-めのと、\
大納言[B ノ]佐(だいなごんのすけ)」/と\申(まうし)/も\あへ/ず\なき【泣き】/けり。\法皇(ほふわう)
/も\よに\あはれ【哀】-げ/に\おぼしめし【思し召し】/て、\御涙(おんなみだ)
\せき-あへ/させ\給(たま)は/ず。\女院(にようゐん)/は「\さ/こそ\世(よ)/を\捨(すつ)る
\御身(おんみ)/と\いひ/ながら、\いま\かかる\御(おん)-ありさま【有様】
/を\見(み)え\まいらせ(まゐらせ)【参らせ】/O[BH む]ず/らん\はづかし-さ/よ。\消(きえ)
/も\うせ/ばや」/と\おぼしめせ/ども\かひ/ぞ\なき。\
よひよひ-ごと/の\あか/の-水(みづ)、\結(むす)ぶ\たもと/も
\しほるる(しをるる)【萎るる】/に、\暁(あかつき)をき(おき)【起き】/の\袖(そで)/の\上(うへ)、\山路(やまぢ)/の\露(つゆ)
P12166
/も\しげく/して、\しぼり/や\かね/させ\たまひ【給ひ】
/けん、\山(やま)/へ/も\かへら【帰ら】/せ\給(たま)は/ず、\御庵室(おん−あんじつ)(ヲンアンジツ)/へ/も\いら
/せ\給(たま)は/ず、\御(おん)−なみだ【涙】/に\むせば/せ\たまひ【給ひ】、\
あきれ/て\たた/せ\ましまし/たる\処(ところ)/に、\内侍(ないし)/の-
尼(あま)\まいり(まゐり)【参り】/つつ、\花(はな)がたみ【花筐】/を/ば\給(たま)はり/けり。\
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